パワーカップルの離婚事情
2025-10-07 09:02:38

高収入世帯のカップルが直面する離婚の危機とは

高収入世帯のカップルが直面する離婚の危機とは



経済的な成功が幸福な結婚生活を導くという考え方は、これまでの常識でした。しかし、最近の調査結果がこの前提を揺るがしています。株式会社CAREER FOCUSの実態調査によると、世帯年収1,500万円以上の「パワーカップル」の約4割が「離婚を意識したことがある」と回答したのです。この数字は、500万円から800万円の世帯年収層に比べて2倍以上も高いことが分かりました。

離婚の火種:キャリア格差



調査の結果、特に離婚の大きな要因として浮かび上がったのは「キャリア格差」です。夫婦のいずれかがキャリアで先行すると、パートナーに「取り残された感」を生じさせ、劣等感や嫉妬を引き起こすことがあります。特に、妻の年収が夫を上回る場合、55.3%の夫が自分の存在価値に疑念を抱いたと述べています。

このような感情の変化は、かつてはパートナーに持っていた尊敬が嫉妬に変わることを意味します。経済的に成功を収めても、心理的な面での亀裂が生じれば、結婚生活は一気に暗転してしまうのです。

対等性のジレンマ



また、高収入に伴いカップルが追求する「対等な関係」の理想も、問題を深めています。夫婦が家事や育児、キャリア全般を平等に分担することを求めるあまり、少しの不均衡も許せない状態に陥ることがあります。この「対等性のジレンマ」は、理想と現実のギャップから不満の温床になります。

例えば、「私が1時間多く家事をやったのだから、あなたも何かしら返すべき」という発想が積み重なると、家庭は安らぎの場ではなくなり、相手に対する不満が高まるのです。こうした状況は、精神的な疲労を伴い、修復不可能な関係へと向かわせてしまいます。

時間の枯渇



高年収パートナーがさらに直面する課題は「時間資本」の不足です。キャリアに注力するあまり、配偶者と過ごす時間や感情を共有する時間が不足しがちであり、62.1%は「夫婦の会話時間が1日15分未満」と回答しています。これにより関係性が希薄化し、いつの間にか夫婦はただの「同居人」となり、感情的なつながりが絶たれてしまいます。

当事者の声



この調査では、当事者からの心の叫びも紹介されています。「夫が昇進したのを喜べず、取り残される感覚があった」と語る40代女性や、「私の家事に対する期待が全く理解されていない」と嘆く50代女性の言葉からは、成功の裏にある孤独や不満が浮かび上がります。

まとめ



結果として、経済的成功と夫婦の幸福は必ずしも一致しないことが明らかになりました。これからの時代、キャリアを築く際に伴侶との関係も同時に考慮することが重要です。幸せな結婚生活を維持するためには、経済的な成功だけでなく、心理的なサポートや時間を大切にする必要があります。キャリアと家庭、両方の幸せを追求し続ける挑戦が求められています。


画像1

画像2

画像3

画像4

関連リンク

サードペディア百科事典: 夫婦関係 キャリア 離婚

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。