新たな「セツナイ青」シリーズの登場
主婦と生活社が2025年9月12日にリリースする短編集『それでも必死に、恋をしていた』は、青春の甘酸っぱい恋模様を描いた25編のストーリーを収めています。この作品は累計19万部を突破した人気作『きみが明日、この世界から消える前に』の著者、此見えこ氏によって書かれたものです。
驚きの長さと、再び感じる青春
本書はタイパ重視の10代を意識して、1話あたりわずか6ページ。これにより、忙しい現代の読者でもサクッと読みやすいスタイルとなっています。それぞれのストーリーは複雑な片想いをテーマにしていて、登場人物たちの感情がリアルに表現されています。例えば、彼女たちの「好き」という想いは強いけれど、それが必ずしも結実するわけではないという切なさを共感できる内容に仕上がっています。
ストーリーの一端を紹介
第1話「きみの好きなひと」では、バレンタインの日にこっそりと友人の恋を応援する清水の姿が描かれています。彼女が意中の男子にアプローチする際、清水は心の内で葛藤しつつも、彼女の幸せを願い行動に移します。逆に、第2話「私の好きなひと」では、主人公の告白を通じて、相手の気持ちに鈍感であることから生じる微妙な感情が表現されています。こうした切ない瞬間が、どれも懐かしさや共感を呼び起こします。
イラストが彩る青春の世界
本書のカバーイラストは、人気イラストレーター・うた坊氏によって手掛けられており、カバーに描かれた黄色いチューリップの花言葉は「報われない恋」。これはタイトルのテーマと絶妙にリンクしています。装丁は10代の女性を意識したデザインで、ゴールドの文字が上品な印象を与えています。
読者はかつての青春を思い出す
読者によっては、ページをめくるごとに自身の青春時代の思い出が蘇ることでしょう。「セツナイ青」シリーズの趣旨にぴったりなこの本は、特に大人女子にも刺さる内容になっています。
著者プロフィールと今後の展望
著者の此見えこ氏は、エブリスタ小説大賞で受賞歴があり、日本の文壇で存在感を示している作家です。『それでも必死に、恋をしていた』は、「セツナイ青」シリーズの第2弾ですが、今後の続編も期待されています。特に、2025年11月には水月つゆ氏によるシリーズ初の長編純愛小説が予定されています。
まとめ
切ない恋愛がテーマのこの短編小説集は、青春に共感するすべての読者に向けた一冊です。手軽に読めるながらも、心に響く深い内容を持っています。時間に余裕がなくても楽しめる本として、ぜひチェックしてみてください。発売は9月12日。あなたの心に響く一編が見つかることでしょう。