Z世代が求める結婚式のコスパとタイパ
近年、結婚式の価値観が変わりつつあります。この流れの中で特に注目を集めているのが、Z世代の結婚式に対する考え方です。婚礼大手のテイクアンドギヴ・ニーズ(T&G)が実施したアンケート調査によると、Z世代のカップルは結婚式に対し「コストパフォーマンス(コスパ)」と「タイムパフォーマンス(タイパ)」を重視する傾向があることが明らかになりました。今回は、その調査結果を詳しくご紹介します。
コスパを重視するZ世代の意識
調査によると、63%のウェディングプランナーが「Z世代はコスパを重視する」と感じており、その中で約80%が「Z世代の顧客はコスパを重視する」と答えています。つまり、この世代のカップルは結婚式において、質の高いサービスやアイテムをコスト面で吟味する傾向があります。
特に、料理や撮影・映像はコスパ重視のカップルが重点的に投資する項目です。例えば、40%のプランナーが結婚式の料理にお金をかけることをお勧めしています。また、映像や撮影関連への投資も高く評価されており、ゲストが楽しむ料理と共に、結婚式後に形として残る映像も重視されていることが分かりました。
ウェディングプランナーの提案
ウェディングプランナーたちは、コストを抑えるべきポイントと重視すべきポイントを明確にアドバイスしています。多くのプランナーが「ペーパーアイテムは必ずしも高価である必要はない」とし、WEB招待状や席次表など、手軽で効率的な選択肢を提案します。その一方で、料理や撮影にはしっかりと投資するプランを勧めています。
たとえば、あるプランナーは「撮影にかけるコストは、フォトグラファーの指名やデータ数を増やすことがコスパに繋がる」との意見を持っています。撮影は結婚式後も思い出を振り返る大切な要素ですから、ここに予算をかけることを推奨しています。また、引出物に関しても伝統的な3アイテムから2アイテムに減らしたり、地域に合わせた贈り分けの提案がなされています。
Z世代とタイパの観点
コスパと共に注目されているのがタイパ、つまり時間の使い方に対する意識です。調査では、35%のプランナーがZ世代はタイパを重視すると答えています。このことから、結婚式の準備や当日のスケジュールにおいて、効率的かつ短時間で済ませたいというニーズが強まっていることが分かります。
例えば打合せにおいては、効率化を図るために事前に決めた事項をもとに確認を進めていくことが求められています。また、挙式や披露宴での余分な進行を省いて、ゲストとの交流をより重要視する傾向があります。これにより、カップルは自分たちの時間を大切にしつつ、ゲストとの豊かな時間を確保できます。
結論
このように、Z世代の結婚式におけるコスパとタイパに対する意識は非常に明確であり、ウェディングプランナーたちもそのニーズに対応した提案を行っています。今後の結婚式は、より個々の価値観に基づいたものとなり、幅広い選択肢が提案されることが期待されます。この調査結果は、これから結婚式を挙げるカップルにとって、非常に有益な参考になるでしょう。