Tinderとmimosasが語る、安全な出会いのための新たな理解とは

Tinderとmimosasが考える安全な出会い

TinderはNPO法人mimosasと共に、誰もが安心して出会えるマッチングアプリの在り方について議論を重ねました。このトークセッションは、女性に対する暴力根絶を目指す「パープルリボン運動」に合わせて行われました。

登壇者には、Match Groupのトラスト＆セーフティ担当シニア・バイス・プレジデントであるYoel Roth氏と、mimosasの代表理事である疋田万理氏、副代表理事みたらし加奈氏が名を連ねました。mimosasは2020年に発足し、以降、性暴力被害者支援や性的同意に関する啓発活動に取り組んでいます。Tinderとmimosasの協働は、若者が安心してデートや人間関係を築ける環境を目指すものです。

性暴力と性的同意の現状

トークセッションでは、日本における性暴力や性的同意に関する問題が取り上げられました。mimosasは、特に以下の3点を強調しました。
1. 性的同意の概念が広がりつつある一方で、自分の意志を伝える力が育まれにくい。
2. 16〜24歳の若者の4人に1人が性暴力被害に遭っているが、支援が手薄。
3. 教育が主に生殖に焦点を当てており、性に関する自己決定感や尊重を育むことが難しい。

これらの背景には、「メンタルヘルスの課題を恥とする文化」が影響し、性的同意の重要性が十分に理解されていない現実があると指摘されました。

Yoel氏は、同意の要素を示すFRIESのフレームワークを紹介。「同意は固定されたものではなく、主体的な意思から生まれます。単にNOと言わないだけでは、本当の同意とは言えません」と強調しました。

安全で包括的なオンラインデート

次に、安全で包括的にオンラインでデートを楽しむためにはどうすればいいかがテーマとなりました。疋田氏は日本の文化について言及し、「はっきりイエスと言えることをセクシーと捉える文化が必要」と述べ、事前に性的同意について知識を深める大切さを強調しました。

みたらし氏は、日本語で“やめて”という言葉が誤解され、性的同意のメッセージが混乱する現状を指摘。「NOを大切にする文化を形成する必要がある」と語りました。

Yoel氏は、マッチングアプリが安全性についての教育を行う重要性を訴えました。「すべてのユーザーが安全性について知ることができる環境を整えることが大切です」と強調しました。

LGBTQ+視点からの同意

また、LGBTQ+コミュニティの視点も取り上げられました。みたらし氏は、性教育が異性愛者を前提としている現状を批判し、「クィアな人々の視点からの教育コンテンツが必要」と述べました。

未来の展望

Tinderとmimosasの今後の連携についても議論されました。疋田氏は「同意は特別な場面だけでなく、日常的なコミュニケーションにも存在する」と語り、日常生活の中で同意について考える機会を増やすことが重要だと訴えました。

Yoel氏は、情報伝達の重要性に触れ、「信頼される形でのメッセージ発信が必要」と述べ、Tinderがその役割を果たすことを誓いました。今後も、Tinderはユーザーが安心して出会うための環境作りに尽力し、教育啓発活動を続けるとしています。

Tinderは、すべてのユーザーが自分らしく、安心して出会いを楽しむことができるよう、今後も継続的な取り組みを進めます。