国内最大級の婚礼グループ誕生
婚礼業界に新たな歴史を刻む一大イベントが発表されました。株式会社エスクリと株式会社ノバレーゼが経営統合し、国内有数のブライダルグループを形成する計画が進行中です。両社はそれぞれの強みを活かし、業界の再編を先導する新たな潮流を創出しようとしています。
経営統合の背景
エスクリは2003年の設立以来、東京や政令指定都市を中心に婚礼施設を展開してきました。利便性の高い立地で、幅広いプランを提供することで多くのカップルに支持されています。ノバレーゼも2000年に創業し、地方を中心にシンプルながら洗練された婚礼施設を展開。ドレスや引き出物の内製化により、高品質なサービスを提供し、高い顧客満足度を実現しています。
両社の合併は、共通の大株主であるティーケーピー(TKP)のもと、ブライダル業界が直面する課題を新たなチャンスと捉えることから始まりました。少子化や価値観の多様化が進む中で、従来の枠を超えた婚礼サービスを提供するための強力な基盤が必要とされているのです。
統合によるシナジー効果
全国網羅する婚礼ネットワークの構築
今回の統合は、エスクリの都市型施設とノバレーゼの地方型施設を組み合わせることで、全国にわたる婚礼ネットワークを構築することを目指します。合併後は自社運営の婚礼施設が1都2府28県に68施設に増加し、売上規模は450億円に達する見込みです。これにより、業界内での知名度や競争力が大幅に向上します。
内製化の共有と利益率の向上
両社はドレスや装花などの婚礼関連アイテムを内製化しており、資源の共有によりコスト削減が可能です。ノバレーゼの直営ドレスショップやエスクリの建設関連子会社を相互に活用することで、商品やサービスの質を高めつつ、経営効率を実現します。
経営効率の向上と集客戦略
広告宣伝費や食材、システム、人材採用を一体化することで、経営効率の向上が期待されます。SNSを活用した新たな集客戦略を導入することで、従来の情報誌に依存しない、より効果的な宣伝活動を行っていく方針です。これにより、安定した経営基盤が構築されます。
人材の融合によるサービス向上
統合により、両社の教育プログラムを融合させ、スタッフの接客力や提案力を強化します。グループ全体での人材交流や採用活動を活発化させることで、サービスの質を向上させ、ブライダル以外のライフイベントにまで対応できる企業を目指します。
統合後のビジョンと新しいサービスの提供
ブライダル事業が縮小する中で、エスクリとノバレーゼは新たな価値の提供を考えています。法人利用の拡大や施設の新たな活用法を模索する中で、企業のイベント等にも積極的に対応する方向で動いています。また、結婚式だけでなく、プロポーズや記念日などのライフイベント全般をサポートする「ライフセレモニー・ブランド」として進化していくことを目指しています。
エスクリの代表取締役社長、渋谷守浩氏は「結婚式は単なるセレモニーではなく、人々がつながり、未来へと絆を紡ぐ希望の出発点」として、その文化を次の世代へ継承する重要性を強調しています。両社が力を合わせて展開する新たな婚礼事業が、今後どのような感動を生み出すのか、目が離せません。