企業が再びアルムナイを迎え入れる時代の到来とその取り組み

アルムナイ入社が示す新しい雇用の形

近年、日本の企業において従業員の流動化が進み、再び同じ会社で働く「アルムナイ採用」が注目を集めています。タメニー株式会社はその好例として、2022年度のアルムナイ入社者の割合が2.8%から2024年度には12.8%に増加したことを発表しました。このデータは、約4.6倍の増加幅を示しており、同社がどういった背景でこの流れを実現したのかを探ります。

アルムナイ入社の重要性

日本では終身雇用の概念が薄れ、キャリアの流動化が進んでいる中で、一度退職した社員を再度迎え入れる手法が注目されています。「中途採用・転職活動の定点調査」によると、なんと企業のアルムナイ採用を実施する割合は40.9%に達しています。これは、企業文化を理解し即戦力となる人材を再び採用することができるため、多くの企業にとって有益となっています。

理解のある職場環境の提供により、アルムナイが再び戻ってくるプロセスが生まれ多くの企業で実施されています。タメニーもその一つです。リファラル採用を強化しているタメニーは、2023年から元社員をその対象に加えることで、再入社を促進しています。

アルムナイ入社者の声

実際にタメニーに再入社した社員の声には、様々なエピソードが寄せられています。それを通じて、企業の再吸引力と、働き方の変化について多くの示唆を得ることができます。

社員Yの例

兵庫県在住の社員Yさんは、ウェディング事業本部の営業マネジャーとしての役割を果たす中、「業務委託やパートタイマーといった非正規雇用者の活用が進んでいる」点を挙げ、会社がより柔軟でスピーディーな組織へと進化していることを実感しています。「他者を尊重すること」や「平等なコミュニケーション」を重視するようになったのも、以前の経験が活かされていることです。

社員Kの例

婚活事業本部で再び行動を共にする社員Kさんは、自身のIT業界での経験が現在の業務に活かされていることを感じています。会社のビジョンに共感し、新規開拓の挑戦に貢献したいとの思いから再入社を決意。「必要とされている感覚」が大きな後押しとなり、強いチームワークと効率化を実感していることからも、タメニーの進化が感じ取れます。

今後の取り組み

タメニー株式会社では、今後もアルムナイやリファラル採用をさらに強化する方針です。過去に在籍した社員への愛着が、組織の成長を支える要素となります。退職した仲間が培った経験と新しい視点が、社員に新たな風を吹き込むことでしょう。また、企業の理念や文化の浸透を促進させ、社員同士の絆をより強固なものにしていく予定です。

定期的な情報発信やコミュニケーション強化ツールの導入により、活発なコミュニティ作りも進めていくようです。企業にとって、社員が愛着を持ち戻ってくることは非常に価値のあることであり、その絆を一層強化する必要があります。