ひとり暮らしの結婚意識調査2025が示す、新たな価値観の潮流
2025年10月、株式会社エイブルホールディングスが運営する「ひとぐら」が実施した「ひとり暮らしの結婚意識調査2025」の結果が発表されました。この調査は、20代から50代の都市部在住の男女1,008名を対象に行われ、現代の結婚観に迫る重要なデータが得られました。
 調査の概要と結果
調査の主な目的は、ひとり暮らしの人々が結婚についてどのように考えているのかを知ることです。結果によると、20代男性の約24.2%が「絶対結婚したい」と回答しました。一方、50代女性では0%という驚きの結果が出ました。このことからも、年代が上がるにつれて結婚に対する意識が低くなる傾向が見て取れます。特に男性の間で結婚したい派としたくない派が二極化しているのが特徴です。
 結婚したい理由の違い
結婚を望む理由は、男女で明確に異なりました。女性は「経済的な安心」を最も重視している一方、男性は「誰かと一緒に過ごしたい」が最多の理由となっています。男性はまた、「料理・掃除など生活の質を向上させる」ことを重要視する割合が高いのに対し、女性はそれに比べて慎重なようです。
 理想の暮らしと自己評価
調査結果から、理想の暮らし像も興味深いものでした。現在の暮らしが理想だと感じている人は全体の半数未満であり、多くの人が今の状況に満足していないことが示されました。特にひとり暮らしの女性の44.5%が「ひとりで生きる」のが理想と回答しており、男女の意識の違いが際立っています。
 「ひとりでも幸せ」が浸透する時代
また、結婚しなくても幸せであるという価値観は、全体の半数以上が共感する結論に至っています。特にひとり暮らしの女性では71.8%がこの考えに賛同しており、3人以上のファミリー世帯の女性でも74.0%に達しています。この結果は、「ひとりでも幸せ」という価値観が広がっていることを示しています。
 心の支えと孤独感
心の支えになっている存在を尋ねたところ、男性は「家族」と回答した人が60.2%、女性では「家族」との差が僅差で「友人」が40.0%でした。また、男性の11.3%は「心の支えとして当てはまるものがない」と答えており、一人暮らし男性の中に孤独感を抱く人々がいることも明らかになりました。
 まとめ
今回の調査からは、現代の結婚観の多様化が浮かび上がってきました。「ひとりでも幸せ」という価値観を持つ人が増え、結婚が人生のゴールという伝統的な観念が揺らぎつつあります。特に女性は経済的な安心、男性は精神的なつながりを求めているという潮流が見え、個々のライフスタイルの選択がより重要視される時代が到来しています。
この調査は、ひとり暮らしの実態を深く理解する上で欠かせないものであり、今後の結婚観やライフスタイルにどのように影響を及ぼすのか、ますます注目が集まるところです。詳しいアンケートの内容は、ひとりぐらし研究所の公式サイトで確認できます。