2025年「いい夫婦の日」に向けた夫婦関係調査
はじめに
2025年の「いい夫婦の日」が近づく中、株式会社ハルメク・エイジマーケティングの「ハルメク 生きかた上手研究所」から興味深い調査結果が発表されました。今回の調査では、全国の50~79歳の既婚男女600名を対象に、夫婦関係に関する満足度やコミュニケーション手段について詳しく分析されています。
調査結果のポイント
1.
夫婦満足度の上昇
夫婦関係の満足度は68.7%で、前年より2.4ポイント増加。特に50代と60代の女性の満足度が顕著に向上しています。
2.
一緒に過ごす時間
仲良し夫婦が感じる「長すぎる」と思う時間は約4時間であり、不仲夫婦は約2.5時間。ここには約1.5時間の差があります。
3.
コミュニケーション手段
LINEやLINE電話の利用が増え、メールは減少傾向にあります。
4.
へそくりの傾向
へそくり額の差が縮小しており、経済的な変化が夫婦関係に影響を及ぼす様子が伺えます。
夫婦満足度と幸福度の関係
調査によれば、夫婦に対して「満足」「やや満足」と答えた層を“仲良し夫婦”とし、「どちらでもない」「あまり満足していない」「満足していない」と答えた層を“不仲夫婦”とし、この両者の幸福度を比較しました。仲良し夫婦の平均幸福度は7.4点、不仲夫婦は5.3点となり、約2.1点の差が見られました。興味深いことに、年代別にみると、仲良し夫婦の幸福度には年齢差がほとんど見受けられないのに対し、不仲夫婦では若いほど幸福度が低下する傾向がありました。
一緒に過ごす時間の重要性
仲良し夫婦は不仲夫婦よりも、一緒にいる時間や会話が豊富です。調査で「長すぎる」と考える時間は、仲良し夫婦が248.6分(約4時間)、不仲夫婦は158.1分(約2.5時間)。仲良し夫婦は75.0%が「長すぎると感じない」と答えたのに対し、不仲夫婦は37.8%にとどまり、長い時間を共にすることが必ずしも良い結果を生むわけではないことが分かります。
コミュニケーションの手段が変化
夫婦間のコミュニケーションにも変化が見られます。最も多く使われているのはLINEのメッセージで、66.2%の夫婦が利用しており、昨年よりも増加しています。電話によるコミュニケーションも安定しており、デジタルツールの活用が夫婦間の距離感を調整する新たなスタイルとして根付いていることが確認されました。
へそくり額の変化
へそくりに関しては、26.5%の夫婦が「へそくりがある」と回答しています。興味深いことに、女性の不仲夫婦のへそくり額は162万円で最も高いのに対し、仲良し夫婦の額は101万円で、両者の差が縮小しています。このことは、経済的自立と共有が夫婦の関係にも影響が及ぶことを示唆しています。
専門家の見解
ハルメク 生きかた上手研究所の所長、梅津順江氏は、シニア世代の夫婦関係が直面する変化について考察し、現代における関係性の必要な柔軟性や愛情について語っています。適度な距離感を保つことがこれからの夫婦生活を豊かにする鍵であると強調しています。
結論
この調査結果は、適度な距離感と柔軟なコミュニケーションが、幸福な夫婦関係を築く要素であることを示しています。これからの夫婦生活においても、お互いを尊重し合い、共に過ごす時間を楽しむことが大切です。2025年の「いい夫婦の日」を迎えるにあたり、愛情豊かな関係を築くためのヒントが得られる内容と言えるでしょう。