中村キース・ヘリング美術館がプライド月間に実施する五つの取り組み
山梨県小淵沢に位置する中村キース・ヘリング美術館は、世界で唯一キース・ヘリングの作品を紹介する美術館です。この美術館では、毎年6月の「プライド月間」に際して、LGBTQ+コミュニティへの理解と連帯を深めるための活動を行っています。2023年、同館が実施した五つの取り組みについて、詳しくご紹介します。
1. 新収蔵ポスター特別展示
美術館内では、キース・ヘリング財団から寄贈された特別なポスターが展示されています。そのポスターは《シカゴ・ヴォーガーズ・ボールのためのポスター》で、ヴォーギングダンスカルチャーを象徴する力強い人物が描かれています。このポスターは、エイズ危機の中で困難に直面していたLGBTQ+や黒人、ラティーノの人々に対するヘリングの連帯と祝福の気持ちを表しています。展示は6月末まで行われる予定です。
2. クィアイベント「fancyHIM」への協力
東京でのクィアイベント「fancyHIM」に協力することも、プライド月間の重要な取り組みの一部です。今年は「MY REVOLUTION」をテーマにした特別パーティが開催され、当館のディレクターであるHirakuが、リップシンク・バトルのMCとして活動しました。このイベントでは、自己表現とコミュニティへの理解を促進する場として、多様性の重要性を広く伝えることを目的としています。
3. マリオット・インターナショナルでのLGBTQ+研修
ホテルグループ「マリオット・インターナショナル」で行われたLGBTQ+に関する研修では、当館のディレクターが講師を務めました。彼の講義は多様性への理解を深めることを目指し、キース・ヘリングの精神を受け継いだ内容となっています。このような研修を通じて、地域の企業との連携を深め、インクルージョンの環境を促進していきます。
4. レインボーデザインのオリジナルグッズの発売
プライド月間にちなんだオリジナルグッズも新たに登場しました。レインボーカラーを基調にしたタオルやTシャツは、誰もが使いやすいデザインとなっており、生活の中に自分らしさを取り入れるアイテムとして人気です。オンラインストアには特設ページも開設され、日常使いしやすいアイテムが揃っています。
5. 「山梨レインボープライド」への協賛
地域のプライドイベント「山梨レインボープライド」にも賛同し、協賛しています。このイベントは、地域社会における多様性の尊重と理解を促進することを目的とし、アートを通じてLGBTQ+への理解が深まることを期待しています。このように、美術館は地域に根ざした取り組みを続けています。
まとめ
中村キース・ヘリング美術館は、アートを通じた社会啓発活動を行いながら、自由と平等を訴え続けていきます。今後も多様性と包括性を支援するための活動に努め、全ての人が尊重される社会の実現を目指します。ぜひ一度、美術館へ足を運んでみてはいかがでしょうか。私たちの活動やイベントについて、公式サイトでも情報をお届けしています。普通の日常の中で、特別な意義を持つ作品やイベントに触れる機会をお見逃しなく。