選択的夫婦別姓制度への意識
日本財団は2025年8月に実施した第73回意識調査において、若者たちの選択的夫婦別姓制度に対する見解を明らかにしました。この調査は、全国の17歳から19歳の男女1,000名を対象に行われ、その結果、選択的夫婦別姓制度についての関心が非常に高いことがわかりました。
調査結果によると、全体の約90%の若者がこの制度を知っていると回答し、70%が関心を持っていることがわかりました。これに対して、現行の夫婦同姓制度を維持すべきだと考える若者は全体のわずか20%に過ぎませんでした。特に女性はこの考えに対し消極的で、約10%強が賛成しているだけでした。
夫婦別姓に対する理由
夫婦別姓制度に反対する理由として、最も多かったのは「子どもの姓がややこしくなる」との意見でした。逆に、夫婦別姓を認めるべきだとの意見では、「家族の形は多様でいいと思う」と「選択できる方が時代に合っている」という理由が多く見受けられました。このことから、調査対象者は伝統的な価値観よりも、個々の選択肢を尊重することに価値を置いていることが明らかとなりました。
結婚における姓の選択
未来の結婚相手との姓について、36.4%の若者が「相手と相談して決めたい」と答えました。この割合は、男性が40.5%に対し、女性は32.3%となっています。また、相手の姓に合わせたいとする回答もあり、その割合は全体で27.1%、女性では45.2%に達しました。こちらからも、男女間での姓に関する考え方に違いが見られることが伺えます。
投票時の考慮の仕方
さらに、2025年の参院選に関しては、調査対象者の約3人に1人が選択的夫婦別姓制度を重視したと答えています。この結果は、若者たちが政治的な観点からもこの問題を積極的に捉えていることを示しています。
18歳意識調査の重要性
民法改正に伴い、2022年4月から成人年齢が18歳になったことにより、若い世代の意識調査が一層重要となっています。今後も日本財団では18歳の若者の価値観や社会・政治に対する見解を継続的に調査していくことが予定されています。詳細な調査結果は、日本財団の報告書を参照ください。
日本財団の活動
日本財団は1962年に設立された日本最大規模の財団であり、様々な社会問題に取り組んでいます。その活動は、国境や人種を超え、幅広い分野に広がっています。選択的夫婦別姓というテーマは、これからの社会を考える上で非常に重要な視点を提供してくれます。
参考リンク
- - 日本財団の公式ウェブサイト: 日本財団
- - 詳細な結果の報告書はこちら。