超楽長寿の物部医師が精神医療とテクノロジーの融合を語る

2025年6月、神戸国際会議場で行われた第121回日本精神神経学会学術総会のシンポジウムに、超楽長寿株式会社の代表取締役で精神科医である物部真一郎氏が登壇しました。このシンポジウムは、精神医療における課題に対しAIやIT、アプリ技術を活用する取り組みを共有し、議論することを目的としています。物部医師は自身の臨床経験を基に、特に高齢者が抱える社会的孤立や孤独の問題に焦点を当てました。

精神医療とデジタル技術

物部氏の発表では、孤独と精神的健康の関係についての深い洞察が示されました。孤独が心だけでなく身体にも悪影響を及ぼすことから、社会的なつながりの重要性を強調しました。また、彼は50代以上を対象にしたマッチングサービス「ハハロル」の取り組みも紹介しました。このサービスは、AIを活用して利用者のプロフィールやライフスタイルから相性の良い友人や恋人を見つけ出すものです。

ハハロルの特長

「ハハロル」は、従来のマッチングサービスとは異なり、特に中高齢者のニーズに特化した設計がなされています。AIアドバイザーが提供する“価値観マッチング”の機能により、利用者は人生経験を活かした出会いを楽しむことができます。物部氏は、こうしたサービスが社会的孤立を解消する手段としてどのように機能するかについても言及しました。

共同研究の進展

さらに、物部医師は高知大学医学部との共同研究についても触れ、孤独や孤立の心理的および身体的影響を科学的に検証することが重要であると強調しました。この研究は、2024年11月からスタートし、精神医療とテクノロジーの融合が新たな患者支援の形を生み出す可能性を示唆しています。

過去の活動と現在の役割

物部氏は、2010年に高知医科大学を卒業し、その後精神科医としてのキャリアを積みました。2015年にはスタンフォード大学の経営大学院を修了し、その経験を生かしたベンチャー企業の創業や発展に貢献してきました。最近では超楽長寿株式会社を設立し、医療とテクノロジーの双方から社会的孤立に対するソリューションを提供しています。

物部医師の取り組みは、高齢者がよりよい生活を送るための支援となり、多くの人々が直面する孤独や孤立の問題に対して新たな道を開く可能性を持っています。今後の活動から目が離せません。詳細やサービスについては、公式ウェブサイト（https://hhll.jp/）を御覧ください。