マッチングアプリ利用者の9割が重視する「人となり」情報とは？

マッチングアプリ利用者の「人となり」への関心

最近、マッチングアプリ「Omiai」を運営する株式会社Omiaiが行った調査によると、約9割の利用者がプロフィール段階でお相手の「人となり」を重視していることが明らかになりました。これは、外見やスペックだけでなく、内面的な魅力にも目を向ける傾向が強まっていることを示します。

調査の背景

調査の対象は、過去3年以内にマッチングアプリを利用した20代から30代の男女664名。この調査によれば、多くの利用者が「いいね」を送る際に相手の人柄やその人らしさを重視しており、実に86.4％が「人となりが大事」という考えを持っています。逆に「いいえ」と答えたのはわずか9.3％に過ぎず、利用者の大半が内面的な情報を重視していることがわかります。

内面を重視する理由とは？

興味深いことに、外見やスペック情報よりも内面重視派が44.3％を占め、外見重視派の23.6％を上回る結果となりました。「お相手は自分の人となりを重視してほしい」と望む一方で、実際には異性が「いいね」を送る際には外見やスペックをあまりにも重視していると感じている人が多いのも事実です。こちらの調査では、90.2％が他者からの評価が外見やスペックに関連していると感じています。

マッチングアプリ疲れの原因

さらに注目すべきは、88.6％の利用者が「アプリ上で自分の人となりを表現するのが難しい」と感じていることです。この問題は、マッチングアプリ渋滞の一因となっていると考えられています。84.6％のユーザーが、人となりが伝わらないために自分が外見やスペックで判断されていると感じており、これが疲れの原因とされています。

どうすれば解決できるのか？

調査結果から浮かび上がるのは、プロフィールで「人となり」が見える情報が不足しているということです。43.6％が「プロフィール情報では人となりがうまく伝わらない」と回答しています。このギャップは「見ようとしていない」ことよりも「見える情報がない」ことから生じていますので、マッチングアプリ側におけるプロフィール設計の改善が求められます。

専門家の見解

政治学者で恋愛学の専門家である森川友義氏は、「マッチングアプリ疲れは、出会いの利便性が高まる一方で、選ばれ続けることへの圧力から生まれる心理的負担ともいえる」と述べています。彼は、恋愛が外見やデータだけでは成立しないものであること、感情の積み重ねによって生まれるものであると強調しています。

未来のマッチングアプリに期待

今後のマッチングアプリでは、このような「人となり」をいかにデジタル空間で伝えるかが重要なテーマとなるでしょう。Omiaiでは、この調査を踏まえて、外見やスペックに加え、内面的な魅力をより表現できる場を創出することを目指しています。人的な魅力を全面に押し出すことで、より質の高いマッチングを実現するための課題解決に取り組んでいくでしょう。

これからのマッチングアプリは、利用者が自分らしさを存分に表現できる場であり続け、真に心の通う出会いを提供できるよう進化していくことが求められています。