現代カップルの結婚意識と心の迷い
株式会社リスミィが行った調査によると、77.6%の未婚者が結婚を意識しているものの、そのうちの39.6%は決断に迷いを感じているという結果が明らかになりました。この調査は、日本全国で交際中の未婚者を対象に実施され、多くの現代カップルが抱える複雑な結婚観と、それに伴う不安の実態を浮き彫りにしています。以下、調査結果の詳細をお伝えします。
調査概要
- - 調査機関: 自社調査
- - 調査方法: インターネット調査(Knowns 消費者リサーチ)
- - 対象エリア: 日本全国
- - 対象者: 20歳~49歳の交際中の未婚者
- - 調査期間: 2025年8月23日~9月4日
- - 有効回答数: 903名
結婚意識の全体像
未婚者の77.6%が結婚を考えているということで、多くの人が夢見ていることがわかりますが、その背後には「結婚したい」気持ちと同時に抱く不安があることがポイントです。調査結果によると、結婚に対して前向きな心境を持つ人たちの中でも、約40%は不安や迷いを感じているという実態が分かりました。
特に注目すべきは、「結婚したいという気持ちは固まっている」が27.9%、また「結婚したい気持ちが強い」が32.0%という前向きな意見の一方で、「結婚に少し不安や迷いがある」(34.0%)や「結婚に大きな不安や迷いがある」(5.6%)と慎重な意見が39.6%を占めていることです。こうした未婚者たちの心の中には、結婚の選択が簡単ではない現実が潜んでいるのです。
嘘のない真剣度
次に、交際期間と結婚への真剣度の関係を見てみると、意外な事実が明らかになりました。特に、交際が4年から5年未満の人たちが最も結婚への真剣さを示し、その数は51.0%に達しています。しかし、5年以上の交際期間を過ぎると、結婚への意識は次第に下がる傾向にあります。このことから、交際の安定期に入ることで、逆に結婚を決断するきっかけが失われてしまう可能性があることが示唆されます。
経済的な懸念と心理的な不安
結婚に対する不安の具体的な内容も、男女間で異なることが調査から分かりました。男性は経済的な問題が41.7%と最も多く挙げられる一方、女性にとっては「相手への確信のなさ」と「経済的な不安」が同率で1位になっています。このことから、経済面での不安が多くのカップルに共通していますが、心理的な要因が女性にとっては重要であることが分かります。
さらに、年代別に見ると、20代や30代はやはり経済的な不安が多く、40代になると「相手への確信のなさ」が相対的に増加する傾向があります。
確信のなさの実態
結婚に対する「確信のなさ」について詳細に見ていくと、62.0%が「価値観の違い」を挙げており、それに続く48.1%は「思い描く将来像の不一致」と続きます。これらは、一見すると曖昧に思える「迷い」の根っこにある、非常に具体的で重要なテーマなのです。
こうした価値観や将来像について話し合うことは、カップルにとって容易な作業ではありませんが、結婚という重要な決断を控えている二人がしっかりと理解し合うためには、対話が不可欠であることが実感されます。
まとめ
この調査を通じて、現代の未婚者が抱える結婚の希望と現実のギャップが明らかになりました。結婚への意識が高い一方で、不安材料が多いことが、決断をためらわせる要因となっています。特に、相手への信頼感や経済的な安全も無視できない重要なテーマであり、カップル同士でのオープンな対話が一層求められています。今回の調査結果が、これからの結婚を考えるカップルにとって、より良い判断の助けになることを願っています。