岩手県奥州市とTOPPANエッジ、プレコンセプションケア事業協力開始
2025年7月、岩手県の奥州市とTOPPANエッジ株式会社が、若年層が妊娠や出産、性に関する正しい知識を学ぶ「プレコンセプションケア」事業の協力に関する協定を締結しました。これにより、双方の連携を深め、奥州市の健康づくりに貢献することを目指します。
プレコンセプションケアとは?
プレコンセプションケア(妊娠前ケア)とは、将来的な妊娠を見据えた女性やカップルが自身の健康や生活習慣に目を向けることを意味します。この概念は2006年にアメリカで提唱され、国際的にもその重要性が認識されています。日本でも、育児や医療に関して、妊娠前の知識の普及が求められています。
奥州市の取り組み
奥州市では、若い世代の健康管理と促進に向けて、多様な情報発信や教育プログラムを通じて、プレコンセプションケアに取り組んでいます。市内で行われる保健講話などは特に注目を集めています。
第一弾のプログラムの内容
本協定に基づいて、2025年8月末から約3か月間、国立成育医療研究センターの知見を活かした「プレコンノート」に沿った教育プログラムを実施予定です。参加者は、TOPPANエッジが提供する女性ホルモンに基づいたヘルスケアIoTサービス『わたしの温度®』を用いて、自分自身の体の状態を把握し、正しい知識を学ぶことができます。
このプログラムでは、婦人科医や助産師が指導を行い、妊娠・出産に関する正しい情報や生活習慣の見直しの重要性について理解を深めます。具体的には、以下の5つのポイントが含まれます。
1.
今の自分を知る: 自分の体の状態やホルモンのリズムを理解する。
2.
生活を整える: 健康的なライフスタイルの構築。
3.
検査やワクチン接種: 妊娠に向けた身体の準備。
4.
かかりつけ医の活用: 定期的な健康相談を行う。
5.
人生をデザインする: 理想の未来を描く。
プログラムの展開と今後の計画
このプログラムは、2025年度において初回を実施し、将来的には対象者をさらに拡大したプログラムを導入する予定です。奥州市とTOPPANエッジは、この取り組みによって地域の健康増進や個人のウェルビーイングの向上に寄与していく考えです。
『わたしの温度®』について
『わたしの温度®』は、専用のナイトブラにセンサーを取り付けることで、女性特有の体温リズムを計測するヘルスケアIoTサービスです。これにより、自身の月経周期に関する詳細な理解や、妊娠しやすい状態についてのアドバイスが得られます。個々の健康管理に役立つ新しいアプローチとして期待されています。
本取り組みは、健康社会の実現を目指す上で重要な一歩となるでしょう。妊娠・出産に関する知識を若い世代に広め、健康なライフプランを築くための土台作りを進めることで、地域全体の健康水準の向上が図られることを期待します。